浅草の行事

1月

1月1日

浅草寺、浅草神社初詣

2月

立春前日

節分会

節分とは本来、立春・立夏・立秋・立冬の4つの季節の分かれ目をいう。立春は旧暦の正月元旦と日が近いため、江戸時代以降は、新年を祝うとともに厄払いを行なう特別な日として、立春の前日が「節分」として定着していきました。地方によって違いはあるが、節分の日は豆まきをして悪鬼を払い、撒いた豆を年齢よりひとつ多く食べるとその年は無病息災で過ごせるといわれています。

この節分の行事を江戸で大々的に行なったのは浅草寺が最初です。現在の節分会は年男による豆まきが主な行事となっています。当日、一山の住職と選ばれた年男たちが伝法院から本堂まで練行列を行ない、本堂東側に設けられた舞台から年男たちが豆を撒く。浅草寺の豆まきは、「観音さまの前には鬼はいないこと」にちなみ「鬼は外」とは言わず、「千秋万歳福は内」と発声するのがならわしです。

3月

3月18日

浅草寺本尊示現会

推古天皇36年(628)3月18日、漁師の檜前浜成・竹成兄弟が1体のお像を掬い上げました。お像を観音さまと知った土地の長の土師中知は、自宅を寺に改め、観音さまをお祀りしました。これが浅草寺の草創です。この観音さまの感得に関わる3人は神として崇められ、「三社さま」の名で現在も浅草神社にお祀りされています。

3月18日に執り行われる本尊示現会は、本尊さまのご示現を慶祝する法会です。前日の17日に、三神がお祀りされた神輿が神社より本堂に移される「堂上げ」が行われ、翌18日まで堂内に奉安されます。18日午前に本堂から神輿がおろされる「堂下げ」があり、その後一山住職総出による示現会法要が厳修されます。

3月下旬

浅草こども歌舞伎まつり

浅草寺の西側にある奥山おまいりまち商店街振興組合の主催で、浅草神社の神楽殿で3月に催されます。主に週末の数日間、関東を中心とする各地の子供歌舞伎が公演されます。

4月

4月8日

花まつり(浅草寺)

4月8日は仏教の開祖であるお釈迦さまが生まれた日であり、これを祝う行事です。「仏生会」は一般には「花まつり」の名で親しまれています。

この日、本堂内、本堂前、五重塔前には「花御堂」が置かれます。花御堂には、右手は天を指し、左手は地を指した小さな釈迦誕生仏が安置されています。参拝者はこの仏像に甘茶をかけて、お釈迦さまの遺徳に感謝します。甘茶をかけるのは、お釈迦さまが生まれたときに、9頭の龍が天から舞い降りて甘露を灌いだという故事に由来します。本堂内陣では「仏誕図」が掛けられて法要が執り行なわれ、終日多くの参拝者で賑わいます。

4月中旬

浅草流鏑馬

浅草流鏑馬は、江戸時代に浅草神社の正月行事であったものを、台東区が昭和58年に観光行事として復活させたものです。鎌倉武士の狩装束を身にまとった射手が、疾走する馬上から、壱ノ的、弐ノ的、参ノ的を次々と弓矢で射抜きます。

4月下旬

泣き相撲

まわし姿の組ませ役に抱かれた赤ちゃんが、土俵の上で泣き声を競います。健康でたくましい子どもに育つようにと、九代目市川団十郎の暫像復元五周年を記念して始まりました。

5月

5月下旬

浅草神社例大祭(三社祭)

浅草神社の氏子四十四ヶ町を中心に五月の第三土曜日を基点とした金・土・日曜日に行われ、江戸風情を残しつつ勇壮且つ華やかな神輿渡御を主として、三日間に亘り約百八十万人の人出を数える日本を代表する祭礼の一つです。江戸風情の残る下町浅草が1年でもっとも活気付くと言われ、東京の初夏を代表する風物詩の一つになっています。

5月25日

隅田川水面の祭典

周辺地域の方々等を対象に、マリンスポーツ体験乗船会やマリンスポーツデモンストレーションを実施することで、水上でのルールやマナー及び安全に対する知識等を高めながらマリンスポーツの楽しさを提供し、地域の活性化を図ることを目的としています。

5月下旬と6月下旬

お富士さんの植木市

昔の祭日は5月晦日(みそか)と6月朔日(ついたち)で明治以降は富士山の山開きが7月1日になったので、6月晦日と7月朔日にも行われるようになりました。合計4日間の珍しい祭日となっています。 縁日になると、周辺の道路に色々物売りが出、明治以降は六郷家の下屋敷跡を中心に植木市が立つようになり、ちょうど入梅の時で植木を移植するのに最好期にあたり、お富士様の植木市で買った木はよくつくと言い伝えられ、次第に盛んとなりました。現在では5月・6月の最後の土日に柳通りを中心に植木屋がならび、時ならぬジャングルを現出しています。

7月

7月1日~7日

浅草神社「夏詣」

我が国では、大晦日の「年越の大祓」にて一年の罪穢れを祓い清め、除夜の鐘と共に迎える元日には、新しい年の始まりとして、その年の無事・平穏を願い神社・仏閣に詣でる「初詣」が行われます。 その始まりから約半年、季節は本格的な“夏”を迎えます。

祖先供養を迎えるこの時期に、同じく半年間の罪穢れを祓い清める「夏越の大祓」を経て、過ぎし半年の無事に感謝し、来る半年の更なる平穏を祈るべく、一年半ばの節目として、7月1日以降も神社・仏閣へ詣でます。この新たな習慣を「夏詣」と称し、守り伝えるべき新しい我が国の風習へと、共に育んで参りたいと思います。

新しい日本の風習として平成26年より浅草神社「三社様」から提唱をはじめ、 全国津々浦々の神社・仏閣にその拡がりを見せています。

6月30日の「夏越の大祓」で心身の罪穢を祓い、形代に移して流し清める「形代流し」。翌一日は「富士山山開き」。富士信仰が盛んであった江戸時代以降、富士講が組まれ、浅草観音裏に鎮座する浅草富士浅間神社にも多くの方が参詣されています。7月7日は「七夕」。そして市中の井戸を一斉に清め素麺が振る舞われた「井戸洗い」。浅草神社では「夏詣」を通して、それぞれが大切な神事として執り行われます。

7月9日~10日

四万六千日(ほおずき市)

浅草寺境内を彩るほおずきの屋台は、浅草の夏の風物詩です。この両日は四万六千日の縁日であり、縁日にともなってほおずき市が催されます。

7月26日

隅田川花火大会

今に伝わる「隅田川花火大会」の名称は昭和53年からと意外と新しい名称です。その前の名称は、「両国の川開き」という名称で、昭和36年まで打上場所は両国橋上流で行われていました。しかしながら、交通事情の悪化等に伴い翌年以降は開催ができなくなりました。

その後、昭和53年に「隅田川花火大会」と名を改め、ビルで囲まれた隅田川で復活しました。また、打上場所もさらに上流へ移動し、打上会場も2ヶ所となりより多くの方々に観ていただける配慮が施されました。

8月

8月30日

浅草サンバカーニバル

毎年、約50万人が参加する「浅草サンバカーニバル」は、浅草の夏の風物詩として定着し、北半球最大と呼ばれるまでに成長いたしました。2025年は、コロナ禍を乗り越え、第40回目の節目を迎えます。浅草サンバカーニバルは、本場ブラジルのサンバカーニバルを目標にして参りました。ブラジルと日本は、国交樹立130周年という記念すべき年でもあり、様々な企画を予定しております。

10月

10月18日

金龍の舞

昭和33年(1958)、本堂再建を記念して創られた寺舞でその名は浅草寺の山号「金龍山」に由来します。観音さまを象徴する「蓮華珠」を先頭に、これを守護する「金龍」が仲見世や境内を練り歩きます。金龍浅草組合花組のお囃子の中、勇壮華麗な舞が繰り広げられ、参拝者から歓声や拍手が起こります。

11月

11月中旬〜下旬

弘前ねぷた浅草まつり

東京都台東区浅草で開催される「弘前ねぷた浅草まつり」は、11月中下旬の3日間開催される青森県弘前市の観光プロモーションイベントです。 開催3日間は、りんごの直売会などの弘前観光物産市が行われ、土曜日、日曜日の2日間は、弘前ねぷた囃子の運行が行われます。弘前ねぷた浅草まつりを通して弘前ねぷたの魅力をお届けいたします!

11月3日

白鷺の舞

昭和43年(1968)に明治100年記念(東京100年)行事として始められ、『浅草寺縁起』(寛文縁起)に描かれる「白鷺の舞」を再興した寺舞。鷺舞の神事は京都八坂神社が起源とされ、浅草寺の舞はその鷺舞を参考に、寺舞保存会によって演じられています。白鷺の装束をまとった踊子が舞い、武人、棒ふり、餌まき、楽人、守護童子などが、「白鷺の唱」を演奏しながら練り歩きます。

11月の酉の日

酉の市

酉の市は、11月の酉の日(十二支)を祭日として、浅草の酉の寺(鷲山寺長國寺)や各地の鷲神社、大鳥神社で行われる、開運招福・商売繁盛を願う祭りで、江戸時代から続く代表的な年中行事です。

12月

12月17日~19日

納の観音 歳の市 羽子板市

毎月18日は観世音菩薩の縁日。なかでも12月18日は、「納めの観音」と呼ばれ、特に参拝者が多いです。江戸時代、12月17日、18日は「観音の縁日」の人出を見越し、境内に正月用の品や縁起物の品を売る露店が集まり、「歳の市」と呼ばれるようになりました。歳の市は他の寺社周辺でも催されましたが、浅草寺の市の規模は江戸随一であり、浅草橋から上野に至るまで店が並び、大いに賑わいました。